その魔法使いの名をカリザという。


何年前か、旅の途中にふらりと立ち寄ったという何の変哲もない出会いだったのだが、今でもこう怪我したら立ち寄ることにしてる。



彼女の実力はピカイチなんだけど、どうも性格が変わっている。

ていうか、最初は慣れなかった。シュウは同じニオイがするのか、すぐ意気投合してたみたいだけど。


彼女に会ったアイビィとアユサがどう反応するのか、オレは密かにワクワクしていたりする。




と、宿を出て2時間半。

列車と徒歩を繰り返して、やっと店がある町へ到着した。



まだ朝を迎えて3時間程しか経っていないが町は活気に包まれていた。

両脇に構えられた店の真ん中を4人で歩いていると、何やら美味しそうな匂いが漂ってくる。



「ん〜そういや朝メシまだだったな。」

先頭に立つシュウがオレたちの方に振り返り言った。


「そうだな、ちょっと腹減ったかも。」

「そうね。」

とオレとアイビィは同時にお腹に手を置いた。


「んじゃ、ちょっと何か買ってくるから、その辺で待ってろよ。」

シュウはそう言い、小走りに向かいの店の扉を開けた。


「いつもあなた達ってこういう風に旅をしているの?」

シュウが店に入っていくのを見届けてからアイビィはオレを見て言った。


「ああ、気ままな旅さ。お前たちは違うのか?」

オレがそう言うとアイビィは複雑そうな表情をして、


「とりあえずあなたを捕らえなきゃ!っていつも血眼だったわ。」

と言った。

それもそうか…。とオレも苦笑した。