オレがやった…?

勿論、オレにはそんな記憶なんてない。


けれどシュウの話にあるように、男が女を庇ってオレの攻撃を受けた。

それは事実のようだ。



一瞬、オレが小さかった頃に鬼となり、じいちゃんやシュウに攻撃したことを思い出した。

…実際、攻撃したことなんて覚えてないけど、オレはその時と一緒だと思った。



あの時は必死の思いで、じいちゃんがオレを元に戻してくれた。


けど今回は?


誰がオレを元に戻してくれたんだ?



オレは浮き上がった疑問を頭の中で繰り返すことしか出来なかった。

オレの様子を静かに見守っていたシュウが、それを察知したのかまた口を開いた。


「…彼女を庇って男が攻撃された時、オレはガキの頃のお前を思い出した。」

シュウもサキ同様にあの時のことを思い出していた。


「あの時は…オレはあまりにも小さかったから、何も出来ずじいちゃんの後ろにいるしかなかった。

でもそれは嫌だった。

だからオレがお前を力の限り、ぶん殴った。」


と、目の前にいるオレを見据え拳を掲げた。