シュウと男はお互いに追いかけつつ相手の攻撃を交わす、という攻防戦を繰り広げていた。
お互い、今まで戦って来た相手とは格が違うことを身に感じ始め、口数が少なくなってきた。
話している余裕がなくなってきたのだ。
どちらかの集中が途切れた時が勝負の境目である。
シュウは相棒の様子が気になるが、それを気にする余裕を与えないためなのか、男はさらにスピードを上げてシュウに向かってきた。
こいつ…!どこまでスピードが上がるんだ…!
男は肉眼で捕らえられない速さでシュウの目の前に現れると、構えた拳を下から上へと振り上げた。
…うおっ!ヤバイ!!
それをシュウはギリギリの所でバック転で交わした。
しかし天と地が逆さになった時、サキたちの戦いの様子が視界に入った。
血まみれになったサキが地面に倒れていた。

