何が起こったのか、分からなくなった。




まさか、自分がこうも簡単に背後をとられるなんて思ってもみなかったからだ。


自分に自信があったわけじゃないけど、相手は女だし、そういう面でオレは甘くみていた。



「フフ、驚いた?女だからって甘くみられちゃ困るわ。」

オレの気持ちを察したのか、アイビィは嬉しそうに言った。



「さっきも言ったけど、"本当のあなた"と戦いたいのよ。悪いけど、手加減するつもりはないの。」




手加減…?

ハッ!完全に嘗められてるな。



そもそもオレも黒い集団のことをこいつらから聞き出さなきゃいけないんだ。

さっきのは少し油断しただけ。


…って何、言い訳してんだか。




「"本当のオレ"になるかは、オレが決めることだ。それにお前こそ、オレを嘗めてると痛い目をみるぞ。」


オレはそう言ったが、特に打開策があるわけじゃない。


さっきの攻撃から、こいつは素早いことが分かった。
多分、これも風の力だろう。

じゃないと、オレがそう簡単に相手を見失うわけがない。



結局、どうすればいいのか分からない。


でも、何となくだけど、アイビィが戦いたいという"鬼"には、意地でもなりたくないと思った。




"鬼"の力じゃなく、"オレ"の力でこいつらから情報を聞き出してやる。