けたたましいホイッスルと共に、前半戦が終了する。コートから引き上げてくる、慎吾たちのクラスとは対照的に、うちの男子たちは暗い顔。 「ちょっとアンタたちしっかりしなよ! そりゃ矢柴君はすごいけどさ、やられっぱなしは情けなくない?」 「そーいうのは時任に言ってくれ。俺らじゃゼッテー、矢柴は止められない」 「あ、そうだよ! 時任君もっとしっかりしてよね! バスケ部でしょ!?」 気の強い女子が今度は時任君に喰ってかかる。そういや、彼女はアンチ矢柴だって聞いたことがあったな。