溜め息つきながらも渋々言われるまま、示されたパイプ椅子に腰掛ける。


 視線の先には、早くも軽く身体を慣らしている慎吾と時任君がいて。

 フリースロー対決が決まってから、一度もあたしの方を見ない二人。逆にそれが意識してることの現われなんだろうって思うんだけど、なんか、あたし一人、置いていかれてる気がする。

 これでも中心人物のはずなのに。……それはそれで、納得いかないかも知れないぞ。