無口、毒舌、大蛇と一緒。

どこか独自の世界観を醸し出している出麼。

彼女が単独でどこに行こうとしているのか。

何となく気になり、雛菊達はショッピングモールをぶらつく事も忘れて後をつける。

「外にはジャングルしかないって知ってるのかな、出麼さん」

「さぁ、どやろな。大体何考えてるかわからへんからな、出麼さんは」

「たまに喋ったと思ったら毒舌ですから…ナイーブな僕としては彼女は殺戮兵器にも等しいですよ」

「ヘタレやもんな、秋帆」

「ヘタレじゃないです!繊細で壊れ易いだけです!」

「つまりへタレなんだね?」

「雛菊ちゃんがそう言うならヘタレで構いませんっ!」

「どないやねん、自分…」

三人で掛け合いをしているうちに、出麼はムカッチャスチャラカの郊外に広がる密林の前に立った。