一瞬、さっき利樹がぼそっと言った言葉を思い出した。 俊は、お前に気があるよ。 よく、理解できなかった。 だから、ぼーっと考えてた。 俊が私に気がある、 私は俊に好意を抱かれてる、 ぐるぐるぐる。 ぐるぐるぐる。 堂々巡りだ、これは。 私は、試合が終わるまで、 ずっと考えてた―――― もしそうだとしたら、 私の気持ちは――――