別れの曲を君に(短編)


あの日。


八年前のバレンタインの日。


たった1人で、学校前の交差点で事故死した綾。


良平にとって彼女は、誰よりも大切で、誰よりも守りたい女の子だった。


トラックに巻き込まれ潰された鞄の中に在った、良平宛のチョコレート。


そのカードの中に書かれていたのは、


「あなたが、好きです――」