訳有僕等


 「ここ、リビングみたいなところなんだ。ここで食事をとる。聖子ちゃんはこっちね。」

 出されたのは、シュークリームだった。

 丸くて白い皿にのったそれは、ズラリと並ぶ子供に一つずつ配られている。

 「いただきます。」

 「いっただっきまーす」

 園長さんらしき人の掛け声に続き、大合唱が入り、食器の鳴る音が聞こえ始めた。

 直人と向かい合うようにして机を囲むあたしに、直人は囁いた。

 「早く食べないとチビ達にとられちゃうよ。」

 そんなアホな。と笑い飛ばせない。

 それくらいの勢いで子供達がシュークリームに喰らいついていたのだから。