私と、姉と、彼と。



昼休み。




私は亜暉のクラスに向かう。







1年生である私は、2年生の廊下を通るのはちょっと気が重い。




けど亜暉が私のためにクラスまで来てくれるわけもないから仕方ない。







亜暉のクラスに着いた私は教室の中を見渡してみるが、亜暉は窓際で友達に囲まれて楽しそうに喋っていて、私に気付く気配もない。









「あ、あの。」



亜暉のクラスの入り口のすぐ側に座る優しそうな女の子に声を掛けてみる。




「あ、亜暉ね。今呼んでくるね。」



特に何も喋っていないのに、私を察して亜暉を呼んできてくれた。








優しそうな女の子に連れられた亜暉は箸を持って私のところに掛け寄った。






「箸ないのくらい気付けよ!ばーか。」



と、家では私に見せない笑顔で箸を手渡した。



「ありがとね。」



私はそう言って亜暉の教室を後にした。