訳有彼氏


 「やた。是非あこでよろしく。」

 「おぅ。引っ張り出しとく。」

 そんなことが可能だったことは今までに一度も無い。

 空の意志では、鴉孤は出てこないのだから。

 「お。予鈴だ。じゃな。」

 空に手を振り、高等部の校舎へと入る。

 
 上履きを履き替え、教室に向かうもテンションは下がっていく。