影は巨体な体を揺らす。





「動きが鈍いですね。せっかくのアビリティがもったいない…。」





仁が私に入る。





「我が守護よ。矛の力を司りしものよ。光の矛を我に示せ…。」





髪がフワリとなびく。





白い翼に光の矛を持っている仁と同化する。






影は動いた。




夢子達はすらりとかわす…。





「ならばこれでどうだ…。」





銀脈を犯す影は銀脈を使い学園の生徒の影を使い…。





「ぴちぴちギャルの影は美味しいの…。かわいい…。かわいい。」





魂ごと吸い込まれている…。




攻撃すればダメージを与えてしまう。





「あぁ…。このアホ…。死んだな。」






「なーはははは!我の勝ちじゃ。」






バリバリバリバリ!
夢子の神が総毛立つ…。





「我が守護よ!光の矛によりて光の矛に守護神を呼ぶ。我が名は井川家当主夢子…。尊き名は帝釈天。悪しきものを浄化せん。」






バリバリ!





光の矛を一閃。





光で全ての影は消える。
現れ出たのはひとつの影。






「ひぃ!御許しを!」





「名を真名を差し出せ…。命だけは助けて差し上げましょう…。夢子様に免じて、本来なら私が食してしまうところですが。」





こらこら…。ちょっとやり過ぎ。






執事のモノクルが怪しく光る。
頭の毛が逆立ちまるで王冠のよう。凄みが増してる。






「耶麻里…。」






「「耶麻里…。やまり…。我が下に来るか?」」





小さな影はうなづいた。




「名を与えよう…。やまり…。夜子…。やこと名を与えよう。」





ぼん!と音がし一匹の蝙蝠が現れた。




「可愛い…。やこ。よろしくね。その名に誓いし約束。子どもを守れ夜の使者。」





「美味しそうですわね…。」
チロと舌を出すメイド。