「なーははははは!これで我のパラダイスじゃあ!」





揺れる学園に巨大な影で覆われていく。
そこらへんにある影は吸い込まれひとつの塊となっていく。






また影がひとつ月明かりの下に現れる。





「私と遊んでくださいな。」





音もなく舞い降りてきたメイド。





「おぉ!ぴちぴちギャル?!」





すらりと日本刀を構えるメイド。
音も無しに舜殺…。





「ぎゃぁぁぁ!いきなり何してくれる。」





影は切れたがまたひとつの塊と再生。





「ちっ!」
カチリ…。
次々と揺れる影は人形になり襲ってくる。
日本刀は切れ味抜群で軽々切り裂く。




だが、攻撃は効かずにジリジリ追い詰められる。
チリン!と首輪の小さな鈴がなる。





影にメイドは捕まり身動きが出来ない。





「ねーちゃん我の好み…。あーと言葉わからん?俺のタ·イ·プ。」





チリン!と首に触る。





「それに触るな…。むしろ死ね!獣くさいですわ!」





妖艶なメイドが叫んだ瞬間…。





「お前が言うな化け猫…。」





「!」





直角に急降下してくる片目のモノクルが光を帯びて影に落ちる。





縛りは光の衣に切り裂かれ、メイドは自由になり転がり逃げる。





メイドの前に執事。





「こ…。殺すきですの!」





無言で後ろをちら見てニヤリッと笑う。





「夢子とティータイムで…。いい。」
(妄想中…。)






「きぃぃ!悔しいですわぁ!」





「こらぁ!我を忘れてるわ!」





モノクルが光る。妄想が中断…。
「これはこれは…。泳がせておいたものが大きくなりましたね。」





「バカにするな!」






巨大な影で覆われていく。




夢子が到着し叫んだ!
「仁!」





「大丈夫でございます…。むしろこいつアホ…。」