銀脈を追えば学園内に入る。壁を安々くぐり抜け。
今時のぴちぴちギャルは…。またいい足しとるな。





いかんいかん…。また人間なんてろくなもんじゃなし。我は銀脈を手に入れる。






*******






「桜子…。またやってくれたわね…。」






戦闘においては一流のはずだが…。






「あぁーもう!司達が!」





流血事件…。というか桜子が遊んで妖艶なヘッドロックをかまして司達は鼻血…。腑抜けに…。






「おかえりなさい。夢子ハート。」






「はいはい。ただいま…。桜子…。」






「なんですの?」
きょとんとするメイド。首にゴロゴロ…。





「重い…。」
引きずるように部屋に戻る。






「早く。遊んでくださいな…。でないとわたくし…。」






メイドはハンカチ握りシクシク…。






「いや!止めてわかったから!服は脱がない!」





髪をとかしてあげる。つやつやの髪は桜子らしい真っ黒な輝き…。






「あいつはいないんですのね?」
ニヤリッと笑う。






「きゃあ!」
ベッドに押し倒すメイド。





「桜子!」






ばたん!!
「何してる変態化け猫!」






「ちっ…。」






「夢子様から離れろ…。」





日本刀がすらりと現れた。
「止めて桜子。」




二本のしっぽが逆立つ。





モノクルが光る。






二人は窓から飛び降りた。
「えぇ!」






翼の生えた黒い猫が飛んで行く。






学園には怪しい気配…。
「これは…。」






井戸を確認しに走る。
源が奥で揺れている。






司達を集め強力な結界を邸に張り巡らした。
「私は…。学園に侵入したものを確認する。邸に侵入したものは排除すること。」






「「「はっ!!」」」