君が好き

ーーーー…



夜7:00



あれから私たちはたくさんの動物をみたり、触ったりして、夕方になるまで楽しんだ



「今日はありがとう。
すごく楽しかったよ」



私は玄関の前まで行き、日向くんにお礼を言った



すると日向くんは苦笑しながら



「お礼言うのはこっちだよ。ありがとうな、今日誘ってくれて。
久しぶりにいっぱいハシャイだ気がするよ(笑」



と、私から眼を離さず言う


真正面から言われると少し…



いや、かなり照れてしまう


「そっか。
楽しんでもらえたならよかったよ」



私は笑顔で言った



「うん…」



日向くんは下を向いて黙りこんでしまう…



「…どうしたの?」



気になり、聞いてみる



すると



「ちょっと来て」



と、小さく手招きをされた


私はよくわからないまま、日向くんに近づいて行く



近づくにつれ、ボンヤリしていた顔がはっきり見えてくる…



私は眼を合わすのが恥ずかしくなって、顔を下にそらした



「光…」



小さく私の名前を呟く日向くん



そっと顔を上にあげた



その瞬間…!



「ん…!」



いきなりキスをされた!



柔らかい唇が重なる…



10秒ぐらいで短かったと思うけど、かなり長くしていたように感じて、苦しかった…



今の私は昼の私より、絶対に真っ赤になっているはずだ…



そんなことを気にしている私にたいして、日向くんは


「今日のお礼」



と言って、ニカッと笑った


私はドキッとして心臓がキュ〜っと、痛くなった



「それじゃ、またね」



と言って、日向くんは帰っていってしまった



私は日向くんの後ろ姿を見つめながら、手を胸に当て姿が見えなくなるまで見送っていた