一緒に帰ろうとは言ったけど…



何、この沈黙…!?


ずっとこの状況で帰るのはあまりにもキツかったから、女子の集団に囲まれた日のことを思いだして、聞きたいことを聞いてみることにした



「…ねぇ、北条くん…」



「ん…」



歩きながら返事をする



「えっと…
あの日…私が女子に囲まれた日、北条くんはなんで助けに来てくれたの?」



あの場所はあまり人が通らないところで、人目につかない



だから私が女子に囲まれているところなんか普通では見えないし、わからないのだ



なのにどうやって…



「あぁ、あの日か…」



空を見ながらあの日を思い出すかのように遠いい目をする



「あの時さ、ちょうど廊下歩いてると野崎が同じクラスの女子数人と一緒にいるとこ見つけてさ、

あ、これはちょっとヤバイことになんじゃねぇの?
って思って、コッソリあと着けてたんだよ」



…知らなかった



あの時北条くんが後ろに着いてきてたなんて…



「で、案の定突き飛ばされたりとかしてヤバかったじゃん?
だから急いで出てきて止めさせたわけ」



ということは、北条くんは全部しってるんだ…