【北条】
「…―て、わけ…」
「…はぁ」
病院の外の入り口のちょっと離れた横で前田に日向が何でこんなことになったのか聞いた
「お前さ、マジでいい加減にしろよ?
お前の自己中と勝手な行動で、周りの奴らを巻き込んでんじゃねぇよ!」
怒鳴る俺にビクッと体を震わす
それに気づいていても、俺の怒りは治まらなかった
「今危ない状況だけど、日向が生きてて良かった…
けど、もしこれで死んでたらお前どうつぐなうつもりだったんだよ!?」
「…私も死んでやるわよ…」
「…はぁ?」
俺の拳はフルフルと震えて、一発殴らねぇと気がすみそうでなかった
けど、女に暴力上げるなんざ最低な男がするもんだ
だから俺は力一杯、前田の後ろにある病院の壁を殴った
眼を丸くする前田
この時彼女の顔はサァーと青白くなっていった
「俺の拳がカスったぐらいで青白くなんなら、死ぬなんて簡単に言ってんなよ?
あとお前が死んだってな、日向は戻ってこねぇし、悲しむ奴が増えるだけだろうが…」
前田はペタンっと腰が抜けたように地面に尻餅をついた
俺は最後に
「2度と光と日向の前に表れんな…分かったか…?」
「……」
「分かったかって聞いてんだよ!!」
前田はもう目に涙をためながらコクコクと頷いた
前田も一応女の子なわけだし、怒鳴られるのは怖いのだろう
俺は女を泣かす趣味なんてねぇ
多分もうこれでこりたろうし、これぐらいにしとくか…
「…今度は日向じゃなくて別の男を好きになれよ」
背中を向けて前田の前から去ろうとした時、ちょうど懐かしい顔の人が来た
「北条くん!」
「…由佳里さん…!」



