あの時と同じだ。 憂美が初めてこの現象をしたあの時と全く同じである。 自分の元の体と、好きだった人の元の体が消えるこの現象。 まだ二人は消えているか分からない。 「今日、見に行こう……」 独り言のように呟いた。 まだ、あの夜から優人と時が止まったままだ。 もし消えていなかったら謝ろうと憂美は思った。