そこからは中学の時と同じ流れで、あいさつ、あいさつ、校歌、新入生の名前、そのような流れだった。 だが、新入生の名前を呼んでいる時に憂美はあることに気付く。 ───優人、優奈がいない。 教室に入ってからは泣いてばかりで二人のことは忘れていた。 落ちるわけがないあの二人が。 憂美の座っている近くには、二人より学力が低い子はいる。 考えられることは一つだった。 ───私と同じで消えた。