とりあえず返信。


“無理。男子専用フロアとか入りたくない。”


これで大丈夫!


と、思ったんだけど....。


30秒後。


“それならとりあえずこの寮の裏で待ってろ。”


と返ってきた。


これってどうしても行かなきゃいけない感じ?


「夏菜....どうしよう....?」


「そうね....。ねぇ桜井さん?今何時?」


「ちょうど18時を回ったところでございます。」


「ちょうど夕食時か....。だったら2人で食べにいけば?ユリ。それならいいでしょ?」


「.....。そういうの密会っぽいから嫌!!」


ーピロン


「....着たよ?」


「....出るね。」


“なんか嫌そうだな。しょうがねぇから今日はなかったことにしてやる。ただし、これからは応じろよ?”


うわ....。


超上から目線だ....。


思わず顔を歪めた私を見て、夏菜はすかさず私の携帯を覗き込む。


「どれどれ?…やっぱりね。」


「どういう意味?」


「性格を隠してるのよ、普段。よく言われるのが“王子様”。実際はただのSキャラじゃん。」


「でもよかった。とりあえず今日は会わなくてすんだよ。」


今さらだけど、何で高澤の部屋を桜井が知ってたのかな?


だって誰も知らないんでしょ?