「..……で?何よ、急にやってきて。珍しすぎてびっくりするわ。」


今は莉依紗のリムジンの中。


リムジンなんて久しぶりに乗ったわ...……。


20年ぶりくらいかしら?


「吉崎隆弘って知ってる?」


「聞いたこと....あるようなないような...。」


「あなたの家の昔の執事。そんな名前じゃなかったかしら?」


「あ!思いだした。お父さまに仕えていた!下の名前は知らなかったから思い出すのに時間がかかったわ。」


「ちなみにあなたのお父様は....。」


「裃出身。」


それが....何?


「ゴールド宮....って知ってる?」


「知ってるわよ。って言っても聞いたことがある程度だけどね。」


「え!?嘘でしょ!?」


何?


学園長のくせに知らなかったの?


「なんであなたが知ってるのよ!?」


「お父様から聞いたことがあるのよ。昔あったって。でも場所までは分からない。私か、その上の世代なら名前くらいは聞いたことあるんじゃないの?」


「ゴールド宮は知ってたわよ、一応…………。」


「それが何?」


「えっとね....。ユリさんがもしかしたらそこにいるんじゃないかなって....。」


「え!?ユリさんってまだ監禁!?」


「あなた知らなかったの!?ええそうよ。」


「でもゴールド宮って...。真理亜は場所を知ってるのかしら?」


「たまたま見つけたんじゃない?」


「いやでもたまたまって....。あの学園に限ってそんなことありえる?」


「...ないわね...。でも権力の握り方は昔で言うGランクの人よ。ゴールド宮はGランクである象徴の1つじゃない。」


私の娘はいったい何を考えているの?