「でもまだその件は...「奥様!!出ました。」


just タイミング!


いいところで戻ってくるのはさすが私の執事だ。


「私はお暇いたした方がよろしいですか?」


「そんなことしなくて良いわ、夏菜さん。一緒に話を聞きなさい。」


梶原は夏菜さんをソファーに座らせた。


「で?どうなの?」


「生きておられます。しかし居所は掴めません。」


「あぁ.....良かった.....。」


私が崩れかけたところを夏菜さんが支えてくれた。


「良かったです!シルバー様!」


「ホントそうね。」


これは第一歩。


「でも、捜査は難航するんじゃない?」


「ええ......。」


「みんなは何処を探しているの?」


「レストラン街とか、かなり都会の方ですね。」


「なんでそんなところ....」


「私たちの管轄だからです。」


「1つ忘れてない?」


「何でしょう?」


「ここ、ここは?」


「あっ。ここも管轄内でしたね....」


「早速探させて。ここを全部見るのに半年はかかるから。怪しまれない格好をさせて。」


「かしこまりました。」


国松はすぐに手配を始めた。


その様子を夏菜さんはポカーンとしながら見ていた。


「さ、さすがですわね....。シルバー様。」


「そうかしら………。そう、あなたに言いたいことがあったの。ユリがいなくなってすぐに家族会議で聞いてると思うけど、私の名前は莉依紗よ。

みんながいるところではシルバーって呼んで欲しいけどそれ以外は名前で呼んでくださらない?」


「かしこまりました。莉依紗様。」


「そう言えば……。梶原は?さっきまで部屋にいたわよね?」


「外で待機させています。」


「じゃあさっさと帰りなさい。執事に風邪ひかせちゃダメよ?」


「はい。」


冬だものね。


ユリ……。


早く姿を見せて………。


「あ、それとね。夏菜さん。」


「なんでしょう?」


「葵を信用しなさい。私の本名知らないのなら教えてあげなさい。」


「え....?はい.....。」


ためらいがちに返事した。


あの子なら私の言うこと信じてくれるでしょう..。


-シルバーside end-