「えっ!
 なんで、縁切ったの?」
「拓実のお母さん、一般人
 だから。
 拓哉さんは駆け落ち
 するしかないと思って
 家と縁切って、駆け落ちした。」
「・・・・」
「・・・・」
私も柚沙も呆然として
言葉が出なかった。

「俺が、知ってんのは
 ここまで。

 後は拓実に聞いてきたら?」
「えっ。
 私が?
 む、無理だよ。
 だって、顔も見たくないって
 言われたんだよ。
 絶対に無理。」
「やってみなくちゃ分かんないだろ。
 後で拓実来ると思うから
 来たら連絡する。
 屋上来いよ。」
「無理ってんなら
 私が無理やり連れてくから。
 分かった?」
「は、はい。
 分かりました。」