どうしよう……?


強がって、“何とも思ってないわ”って言う?


それがいいと思う。神林君のためにも。


「主任?」


「うん。私は何とも……」


「そうでしたか……」


途端に悲しい顔をした神林君を見ていたら、突然、私の中で何かが壊れた。
まるで、想いを堰止めていたダムが、決壊したみたいに……


気付けば、私は神林君の頭を胸に抱き寄せていた。そして、


「今のは嘘。本当は好きなの。神林君の事、どうしようもなく、好きなの。愛してるの!」


そう叫んでいた。