「姉のあたしが言うのは変だけど、祐樹はいい子だから。まだ子供だけど」


アリサはそう言うけど、あの時の祐樹の無言の拒絶を思うと、もう祐樹とは終わったと思う。


祐樹が私を軽蔑し、愛想を尽かした事は間違いないと思う。


「ね?」


と言われ、私は心ならずも「うん」と言った。


「変な気は起こさないでよ?」


「うん、それは大丈夫」


これは本心だった。

一時は死にたいと思ったけど、今はそんな気はない。

しっかり祐樹の赤ちゃんを産み、がんばって育てようと思ってる。

当初の計画通りに。


「じゃあ、体を大事にしてね」と言って、アリサは帰って行った。