愛なんかいらない 〜キュート過ぎる部下〜

「これは、し、志穂さんと……阿部部長!?」


「ホテルに入るところだそうだ」


「ホテル……。あ、この日付は……」


祐樹は写真から目を逸らし、私を向いた。今にも泣き出しそうな、悲しい顔で。


「志穂さん……。この日、志穂さんは“友達と約束がある”って言ってましたよね?」


「ごめんなさい。あの日、阿部から祐樹の事で話があると言われて、そしたら脅されて、混乱している内にホテルに……。でも、何もなかったの。ホテルをすぐ出たの。本当よ?」


私は必死であの日の事を説明した。

過去にあった阿部との事は否定出来ない事実としても、祐樹と付き合いながら、祐樹を裏切ったなんて思われたくない。その寸前まで行ってしまったとはいえ。