愛なんかいらない 〜キュート過ぎる部下〜

「おやじさん、そんな言い方はやめてくれよ。志穂さんには確かに過去があるらしい。そりゃあ誰だって、失敗のひとつやふたつはあるさ。それが普通だろ? 俺にだってあるし。しかも志穂さんは、それを俺に話そうとしてくれたんだ。でも、俺にそれを聞く勇気がなくて……」


「祐樹……」


“ありがとう”と、私は心の中で言った。祐樹の今の言葉で、私は救われた気がしたから。

しかし……


「この人の場合、“普通”で済まされるのかどうか……」


お父様は低い声で、重々しくそう言った。

そしてお父様は、脇に置いてあった茶封筒を、テーブルの上に置いた。