「ずいぶん大きなお家なのね?」


「無駄にでかいですよね? 外人が建てたらしいですよ」


「そうなんだ……」


「さあ、行きましょう? さっさと済ませて、ドライブ、ドライブ……」


とか言いながら、祐樹は私の肩を抱き、屋敷の玄関へ向かって行った。


祐樹は何の躊躇いもなく大きなドアを押して開き、私は祐樹に促されるまま、屋敷の中へ入って行った。


そこは、ちょっとした広間になっていた。

床には絨毯が敷き詰められ、高い天井には大きなシャンデリアがぶら下がり、軟らかな光を放っていた。


ホテルみたい……


私が唖然としていると、一人の老紳士が近付いて来た。


お父様かしら?