愛なんかいらない 〜キュート過ぎる部下〜

「人って? あんた、まさか……」


しまった……


「阿部部長から聞いたの」


「あんた、何やってんのよ? もしかして、阿部と会ってるわけ?」


「ち、違うよ」


加奈子から軽蔑の目で見られ、私は慌てて否定した。そしてあの夜、ホテルのロビーで阿部と交わした“取引”の事を加奈子に打ち明けた。



「そんな事があったんだあ。慰謝料、ふんだくればよかったのに……」


「嫌よ。あんな奴からお金なんか、貰いたくない」


「まあ、それはいいとして、こうなったら、ますます阿部との事は隠さないとダメだね?」


「ん……やっぱりそうかな」


と言いながらも、私は胸に残る罪悪感を、どうしても拭い去る事が出来なかった。