割り切りの恋人たち【後編】

 言葉なんてなくたって全て通じ合っていた。
 俺は弘美の言いたいことが手に取るようにわかっていたから、何も聞かず、そしてなにもしゃべらずにいた。
 弘美がなぜ割り切りを希望していたのか、深く聞こうとは思わなかった。
 だが弘美は楽しそうだった。
「今日は恋人みたいに楽しみたいな」と弘美は無邪気にそう言った。