「あはははは」 初デートの様子を瑞希に話したら、口をあけて笑われてしまった。 「桐生くんらしいね」 「そうかな」 「だって、桐生くんは『オレについて来いっ!』ってタイプじゃないじゃない」 た、たしかに。 「っていうか、贅沢だよ~。あんな格好いい彼氏がいるだけで幸せじゃない」 そう言って、瑞希は頬を膨らませた。 それを言われると、何も言えなくなってしまう。 確かに桐生くんは、みんなの憧れだから。 だけど……。