週末。 わたしは、自分が落ち着くいつもの格好で出かけた。 地味だけど、地味なりにかわいらしく。 女の子らしく、スカートを履いた。 ミニではなく、膝丈の。 電車を下り、待ち合わせ場所に行くと、モダンなモニュメントの前で腕を組んで立っている桐生くんを見つけた。 カジュアルな服を着た桐生くんは、学校での彼とは一味違っていて、胸がきゅんとした。 高鳴る胸を落ち着かせながら、わたしは小走りで桐生くんに近づいていく。 わたしに気づいた桐生くんは、軽く手を上げ微笑んだ。