【完】そばにいるだけで

その時、賑やかしい着メロが部屋に響いた。



愛利はポケットから携帯を取り出して、素早くメールを返信する。



「彼氏から？」



「そうそう。ごめんね、お姉ちゃん。ま、頑張って」



愛莉はあっさりそう言って、部屋から出ていった。



「あ、ちょ……うん」



わたしは、また、大きなため息が出てしまった。



……気合かぁ。



気合って言われてもなぁ……。



もう一度ショートパンツを持ち上げてみる。



……。



これはやっぱり、わたしには……無理。



脚が気になって、気が散っちゃうよ。