「僕は、いろいろ考えてしまうから、しゃべれなくなることもあるんじゃないか、って草壁さんが言ってたの」 わたしはそれを聞いて、瑞希との会話を思い出し、目を見開いた。 あの会話、聞かれてたんだ! 「あれ聞いてから、ちょっと草壁さんのこと気になりだして……」 そう言って彼は、少し照れくさそうに笑った。