そこに入っていたのは、前に桐生くんと一緒に入った雑貨屋さんで見つけた、大きなハートを抱えたクマのキーホルダーだった。 「なんか、気に入ってたみたいだから」 覚えててくれたんだ。 「うれしい」 「よかった」 桐生くんは、目を細めていた。