Hすることだって、自分の身近なこととは思えないのに、ましてや妊娠なんて。 簡単に信じられるはずがない。 しかも自分のクラスメイトかもしれない、だなんて。 「まさか、聖菜じゃないわよね?」 瑞希がじろりとわたしを見る。 「そ、そんなわけないでしょう」 そう言うと、瑞希はさらに声を潜め。 「だよね。……なんか噂ではさ、三郷さんなんじゃないかって。前から良からぬ噂、いろいろあったじゃない」 「あっ」 その一言で、この前の三郷さんの横顔が頭をよぎった。