【完】そばにいるだけで




考えれば考えるほど、悪い方へ悪い方へと行ってしまう。



「はあぁぁ……」



大きなため息が、何度も出てしまう。



地面を見つめたまま肩を落として歩いていると。



突然、目の前に現れた人に、どん、と、ぶつかってしまった。



わたしは視線を落としたまま、慌てて頭を下げて、その場から走って逃げようとした。



すると。