【短編涼話】 十物語

鬼はいきなり大きな声で哂い出した。

『残念だが時間切れだ!・・実は、もう決まっているのだ、人間。』

戸惑う僕は鬼の真意を探ろうと顔を上げた瞬間、腹に妙な感覚を感じた。

「・・・え?」

小さなふわふわの頭が、僕の胸元にあった。

それがすっと離れて、僕は刺されたことを知った。

「なんで・・由宇。」

「・・・あなたは、あたしをどれだけ馬鹿にすれば気が済むの。」