「眠いなあ…」



シャワーを浴びているときも、ついあくびを連発してしまっていた。



もう…こんなんじゃ、明日から仕事できないじゃない。



とりあえず、今度こそ眠気を覚まそうと体温より高い熱めの湯に浸かる。



「あつっ!」


でも、ホントに目が覚めるわ…



今日、雅志何やってきたのかな…
ちょっと気になるかも。



お風呂から上がって、ルームウェア代わりのパイル地ワンピースを着てからリビングに向かった。



「お、ナイスタイミング。
出来たよ?夕食。」



「ホント?」




「ホントだって。」



そう言って、食卓に出てきたのは鳥そぼろ丼。



「たまにはこういうの、恋しくなるでしょ?」




確かに、ずっと病院食だったし。




「ありがと。」




ゆっくり、すこしずつ完食していく。



まだ、食欲だけは病院にいたときと変わらず、あまり旺盛じゃないから。




雅志もそれを知っているのか、



「ふふ。食べるの、ゆっくりでいいからね?」



なんていってくれる。




良かった。




雅志と一緒になれて。



ずっと、こんな平凡な暮らしだったらいいのに。




そう、願ってた。