元は俺が作り出した種の末裔だ

皆、愛しいはずなのだが


この人の子だけは、天秤には掛けられない





*千夜視点*





「千夜は何派?」

「マーマレード派!!」

「じゃ、はい」

「さんきゅー」


あれから暫く抱き締めて二人でたわいない話をしていたのだが。

俺の腹の虫がなってしまい、ブランチとなった。


「飲み物は?」

「ブラック」

「ドレッシングは?」

「シーザー」


次々とテーブルにはちなみが運んできた食べ物が並ぶ。

サラダにベーコンエッグ、トーストに飲み物。

全て二つずつなのが当たり前だが、何処かくすぐったく、口許が緩む。


「千夜どうかしたの?ニヤニヤして気持ち悪いよ」

「ちょっ!そりゃねーよ?!」

「ウソウソ。はい、召し上がれ」

「いただきます!!」


ちなみが席に着いたのを確認して、一緒に手を合わせる。

そして、たわいもない話をしながら食事をしたのだ。


「何時にバイトに行くんだ?」

「四時には出るよ。帰りは・・・日付が変わるくらいかな」

「・・・結構遅いのな」

「まぁ、遅番だしね。それに其処、夜にはバーになるから」

「ふーん・・・」


幾らバイトで遅番とは言え、未成年の女がそんな時間に出歩いていいのか?!

ったく・・・