その日の、昼休み。
天気が良かったので、ツバサくんに作ってもらったお弁当を持って、いつもの公園まで歩いていると・・・
「ユキ姉ぇ、エリもご一緒して、イイですかぁ?」
と、言って、安藤と一緒に歩道を駆けてきたエリカちゃんに背中から抱きつかれ
・・・アタシは、上手くバランスを取ることが出来ずによろけてしまった。
けれど・・・
「・・・ッと!大丈夫ですかユキさん?」
と、言って・・・
固い、ゴツゴツとした腕が、アタシのコトを抱きとめた。
それはもちろん、安藤の、腕だった。
「・・・・・・アリガト」
腰から、腕にかけてガッシリと抱えられて。
アタシは慌ててその腕から逃げるように抜け出した。
安藤の腕は細いのに、やっぱりオトコの腕で・・・アタシの心臓はときめきとは違う意味で速くなる。
安藤の腕は・・・繊細なツバサくんの腕とは違う・・・
「イエ、無事ならイイです。ゴメンナサイ、どさくさに紛れて抱きしめたっぽいデス、オレ」
軽く両手を上げて、目元を染める安藤。
ゴメンナサイは、アタシの方だ。
「ホラ、エリカちゃん、キミもユキさんに謝って」
安藤は照れているのを隠すように、エリカちゃんを怒っているフリ。
けれど可愛いエリカちゃんは泣きべそをかきながら・・・
「ユキ姉、ゴメンなさぁい!エリ、ついウッカリ・・・」
と、言って、ペコリと頭を下げた。
可愛い可愛い、エリカちゃん。何も、アナタが謝ることないのよ。


