「うん?あ、味噌汁飲んで?二日酔いに効くらしーよ?味噌汁の中に入ってるコリンだかカリンだかって成分が、肝臓にたまってるアルコールを体外にはやく出すとか出さないとか・・・」
「いや、味噌汁はどーでもイイから。ってか、あんまり近くで見ないでよ」
二日酔いの朝の肌なんて間近で見られたらたまんない。
アタシはソファーに置いてあるベロアのクッションを抱きかかえて、顔を半分程隠した。
って、あれ?・・・何やってんだアタシ?
こんな年下を意識してどうすんのよ。
アタシは『年下には興味ない』が、ポリシーだった筈でしょーよ。
「あれ?赤ダシ嫌いだったっけ?好み変わったのかな。それとも車麩がコンビニのだから気に入らないとか?ゴメンね、昨日はもう近くのスーパー閉まっちゃっててさ」
「いや、そーじゃなくて。赤ダシも車麩も好きだけども!!」
あれれ?おっかしいな、なんか調子狂う。
「じゃあ冷めない内に飲んでよ。喉が焼ける位、あっついの好きでしょ?オッサンみたいだよネ。酒の肴も、イカのワタ焼きとか、ナマコ酢とかさ」
「オッサンゆーな!ってか!!!話をそらすな話を!!!アタシ君に聞きたい事あんのよ」


