サクラドロップス


「お疲れ様。週末だから、お礼に一杯って言いたいトコロだけど、さっき肉まんもいただいちゃったし、今夜はまっすぐ帰らせてもらうわネ」

駅に向かって歩きながら、アタシ。

安藤は隣でニコッと笑うと。

「気にしないで下さい。オレが手伝いたかっただけですから。それに、飲みに行く時はオレが誘って払います」

と、言って、言ってから少し照れたのか、顔を赤くして、下を向いてしまった。

・・・あら、これは・・・ちょっとめずらしいパターンだわ。

アタシは横断歩道の信号が赤になったのを確認すると・・・

「あーんどう!さっき話してたさ、ぎゅう・・・じゃない、モモちゃん!写真見せてよ。見たい」

と、言って、アタシもサクラを自慢する為に携帯を取り出した。

「ほら、この子が、うちのサクラ。桜の木の下で出会ったからサクラ。チャームポイントは大きなお目めと白いくつした。可愛いでしょ?」

携帯の画面には、前足を揃えておすましした顔のサクラが写っている。前足部分の白いくつしたがよく見える、アタシのお気に入りの一枚。