サクラドロップス


うそ、は。

安藤と、アタシの、うそ。

安藤を傷つけたアタシのうそと、エリカちゃんを傷つけない為の、安藤のうそ。

「安藤、アタシさ・・・」

アタシが思っているより、安藤はずっと大人で

本当は色々なことを解ったうえで、アタシにノリを合わせてくれていたのかもしれない。

そう思ったら、急に、朝の、ツバサくんとのやりとりを思い出した。


アタシは、きっと

いや、アタシの方が、きっと

大人になりきれない、大人の振りをした、子供なんだ。


けれど、だからと言って、急に態度を変える訳にも行かず、アタシはキーボードの上の指を動かしながら・・・

「安藤、アタシさ、犬より猫派なのよ」

と、パソコンの画面を見ながら言った。

「・・・・・・はい?」

すると安藤は、拍子が抜けたような声を出して、アタシの顔を覗き込んできた。

・・・ので。

「ついでに、仕事が遅い男は苦手」

と、続けてやる。