サクラドロップス

『ユキ姉、安藤さんのことホンキじゃないなら、エリ、アプローチしてみてもイイですか?』


『ホンキも何も・・・恋愛の対象外よ』

アタシに断ることなんて、ないじゃない?

そう思ったし、そう、告げた。

アタシの名前で誘っても、エリカちゃんと安藤がうまく行くなら、それはそれだと思う。

だから、その辺りのことはエリカちゃんに任せた。

ただし、安藤とうまくいってもいかなくても、来週ちゃんと仕事にはくること。

仕事に私情は持ち込まないこと。

それだけを、約束させて・・・


「うそです」

パサっと

書類を置いて、安藤は真顔でアタシの横顔を見ていた。

アタシは、自分のウソを咎められたのかと思い、一瞬だけ手を止めて、安藤と視線を合わせる。

すると安藤は静かに、ゆっくりとした口調で、こう言った。

「ユキさんが来ないのは解ってました。一次会だけオレが付き合ったのは、彼女を無闇に傷つけるのも嫌だったからです。でも、はっきり断りました。オレは、ユキさんのことがすきだからって」

「安藤」

「いい加減、すきだってこと位、認めてください。何も襲いやしませんから」

「・・・・・・」