サクラドロップス


「・・・何してんの?」

振り向いて、心配そうな顔で眉毛を下げる安藤を見て。

アタシの唇から飛び出したのは

キモチ、攻撃的な口調と疑問符。

なのに、安藤は、アタシの口調を聞いて、何故か、ニコっと笑った。

そして

「良かった。ユキさん、思ったより元気そうで」

と、言って、コンビニの袋をシンクに置き、アタシの手からお弁当を抜き取り、コンニャクを一口つまむと

「やっば。メチャクチャうまいし」

その場で立ったまま、お弁当をパクつきはじめた。

「・・・行儀悪いよ。食べるなら、座って食べなさい。お茶位いれるわよ」

アタシは小さく溜息をついて、やかんをコンロにかけてから、安藤の椅子をひいた。

「やった!ユキさんに優しくしてもらえた!今夜はイイ夢見れそうだ」

「見れそう、じゃなくて、見られそう、でしょ。アンタ幾つよ・・・って、若かったんだったわネ。仕方ないか」

もう一度、溜息。

アタシは沸いたお湯でティーパックの緑茶をいれる。もう少し経費があがったら、美味しいお茶が飲めるのに。

「ユキさんがイヤなら、もう使いません」

コトリと湯飲みを置くと、笑顔で安藤。

「いいよ別に。アタシに気を使わなくっても。安藤の好きにしたら」