その日の昼休み。
3月にしては暖かい陽気に誘われて、アタシはツバサくんに作ってもらったお弁当を持って近くの公園へ。
今までも、時々気分が向くと
会社の近くのベーグル屋さんやスープバーのランチをテイクアウトしたりして、ベンチで1人のんびりとランチを楽しむ事はあったのだけれど
今日は何故か・・・
「わーあ、思ったよりぃ、あったかいですねぇ」
エリカちゃんがついてきた。
「あ、ユキさぁん、あっちに桜の木がある!!花が咲いたらぁ、ここでお花見が出来ますねぇ。エリ、中途入社だからぁ、ここでお花見出来るの知らなかったし。安藤さんとかも誘ってぇ、みんなで盛り上がりましょ?」
キョロキョロと嬉しそうに周りを見回してから、芝生に囲まれたベンチに座る。
猫の額程の、と、言う言い方は古いだろうか。
でも、早足で歩けば端から端まで10秒とかからない広さの公園を、他にどう表現すれば良いのだろう。
申し訳程度の鉄棒と、半分埋まったタイヤの跳び箱。
猫が荒らさないように、網がかぶせられた小さな砂場。
花壇らしい花壇もなく、あるのは芝生と公園の東側に桜の木が一本。
それでも幾つか並ぶベンチには、いつも誰かしらの姿が見える。
都会のオアシスと呼ぶには小さすぎだけれど、都会の水溜り位の癒しの場ではあるのかもしれない・・・


