サクラドロップス


ヒュルリと風が吹き出したジャスト七時。

「『タダイマ』?いや、それじゃあ何だか仲良し同棲カップルみたいじゃないの」

ニコニコ商店街を抜け、アタシは玄関の鍵を開ける前に・・・

-部屋に入ってツバメくんと目があった時の第一声について-

の、考察とイメージトレーニングをしていた。

あ、ツバメくんって言うのは、さっき商店街からココに着くまでの間に決めた、彼の、仮の名前ね?

「うーん『帰ったわよ』?これじゃあアタシがほんとにツバメくんを囲ってるみたい」

偉そうで、やな感じ。

「いっそ『おっつー!』とか?いやいやいや、アタシのキャラじゃないわネ。ってかバカみたい。何よ『おっつー!』って!『おっつー!』はナイわよ、ナイナイ。やだアタシ、あはは・・・」


「ホント今時『おっつー!』はナイよね?って、ゆーか、おかえり!!何してるの、自分ちの玄関先で。夕飯もう出来てるからサ。入って食べよ?急に寒くなって来たよね、風吹いてさぁ。そんな中、お仕事お疲れサマ。エライエライ」

「え、いやだ、そんなのアタリマエ・・・」

・・・一応アタシも社会人だしネ。まあ悪い気はしないケド。

「ん、でもエライじゃん?」

あは。そうかナ?


・・・って!!!