アタシはクルリと椅子の向きを変えて、背後にいたエリカちゃんの顔を見つめた。
するとエリカちゃんはパシパシとアタシの肩を叩いて。
「えー、ユキ姉ってば見てたんですかぁ!やだぁ、エッチなんだからぁ」
と、言って、ぷくぅと頬をふくらませて見せた。
あのさ?
会社の送別会やってる店に迎えに来たカレを見かけただけのアタシの何処がエロイって?
それともアタシが言ったの、もしかしてセクハラ?
・・・ワケわかんない。
けれどエリカちゃんは、アタシの疑問には気付かない様子で、アタシのデスクの隣
安藤の椅子に腰掛けて、何が楽しいんだかクルクルと椅子を回しながら。
「確かにカレぇ、エリカに夢中ではあるんですけどぉ、でも、まだ学生でぇ。なんか最近ちょっと頼りないって言うかぁ、そろそろ潮時かなって思う時あるんですよぉ」
とか、何とか言いながら、完璧にセットされたゆる巻き髪をいじりだした。
恋愛の悩みとかこつけ、ノロケちゃってイイですかぁ?
の、パターンだな。
やれやれ。
恋愛に一生懸命なのは可愛いんだケド
こうなると、このコの話は長いんだよね。
アタシは身体をナナメにして、悪いわねぇと思いつつも
お弁当をいただきながら話半分で聞くコトにした。
安藤に朝渡されたスポーツドリンクが、渇き気味の心にしみる。


